【付き添い登校の終了】HSCの息子が「教室に入るのが怖い」を克服するまで

HSCの母子登校終了 HSC(繊細な子)

小学校に入学してからの最大の課題は、「登校後に一人で教室に入ること」でした。

韓国では低学年は保護者が付き添うのが一般的ですが、通常は校門で別れるのが基本。
ところが息子は校内に入ること自体を拒み、入学から2か月間、私は毎日教室の前まで付き添う“母子登校”を続けていました。

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泣きながら先生に引き渡す日々

HSC(ひといちばい敏感な子)の息子にとって、新しい環境に飛び込むのは大きなストレス。
「学校は大好き!」と言いながらも、教室の前で足が止まり、泣き出してしまうことが続きました。

私にできるのは、無理に背中を押すのではなく“待つ”こと。
10分ほど声をかけながら見守り、最後は先生が抱きしめるように教室へ連れていくのが日課になりました。

息子にとっては辛い時間でしたが、先生が根気強く寄り添ってくださったおかげで、毎日登校だけは続けられていました。

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担任の先生のサポート

入学して驚いたのは、担任の先生と直接話す機会がほとんどないこと。
初めてゆっくりお話しできたのは、4月の個人面談でした。

先生によると、息子は授業や友だちとの関わりには問題なく、むしろ楽しんでいる様子。
けれど、教室移動になると不安が大きく、一人では行動できないとのこと。

授業後の教室が変わる時間には、担任自ら付き添ってくださり、安心できるまでそばにいてくれていたそうです。

「時間が経てばきっと大丈夫になりますよ」
そう言ってもらえたことが、親の私にとって大きな支えでした。

校長先生との出会いが転機に

ただ、すべての先生が見守るスタイルというわけではありませんでした。
熱血タイプの校長先生は、毎朝校門で子どもたちを迎えながら、私と息子にも積極的に声をかけてきます。

「もう1か月たったんだから、一人で入りなさい」
「友だちと一緒に行けばいいんだよ」

息子も私も、毎朝その言葉に胸がチクチク…。
励ましのつもりでも、繊細な子にとっては強いプレッシャーになっていました。

ついに私自身が耐えられなくなり、息子に正直に伝えました。
「ごめんね。校長先生に毎日言われてお母さんもしんどいの。だからもう教室までは行けないよ」

この言葉がきっかけとなり、息子は「じゃあ頑張ってみる」と自分で友だちと教室に向かうようになったのです。

一人で行けるようになった日

最初は校門で友だちと待ち合わせ、一緒に教室へ。
それが成功した翌日からは、私とは校門で別れ、一人で校舎に入っていくことができました。

あれだけ泣きながら先生に抱えられていた姿から一転、背筋を伸ばして教室へ向かう息子の後ろ姿に、嬉しさと寂しさが入り混じりました。

結果的に、校長先生の“圧”が転機になったことは間違いありません。
強引さに戸惑いもありましたが、HSCの息子にとって「親が困っている」と理解したことが、大きな成長の後押しになったのだと思います。

さいごに

付き添い登校は2か月で終わりを迎えました。
「どうして自分の子だけできないの?」と悩むことも多かったけれど、泣いても嫌がっても毎日学校に足を運んだことが、息子の自信につながったのだと思います。

繊細な子にとって、新しい環境に慣れるには時間がかかるのが当たり前。
焦らず、その子のペースを信じて寄り添うことが、結果的に前進への一番の近道だと実感しました。

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