日本の「お盆」に相当する行事の秋夕(チュソク・추석)連休がはじまりました。
2024年は、土日を合わせて5連休。連休前の金曜日は会社など早々に終わる場合が多く、午後には帰省のための車で溢れていました。
さて、チュソクといえば、贈り物。
日本で言えばお中元に当たるものですが、韓国ではどんなものがギフトとして人気でしょうか?
定番の贈り物など、ご紹介したいと思います。
チュソク(추석)とは?
韓国の「チュソク(秋夕・추석)」は、日本のお盆にあたる韓国の代表的な名節。
旧暦の8月15日がチュソク当日で、前後含めた3日間が祝日となります。
今年(2024年)は、9月17日がチュソク当日、9月14日~9月18日がチュソク連休で、日本同様、毎年多くの人々がこの期間を利用して、家族と一緒に過ごすために帰省したり、旅行をしたりします。
家族の形も新しくなってきているので、簡単に外食して終わりだったり、旅行に出掛けたりなど自由に過ごす家庭も多くなりましたが、その一方で、親せきが集まって墓参りをしたり、秋の収穫に感謝する茶礼(チャレ)という儀式を行う家庭もまだまだ多いです。
チュソクの定番の贈り物
チュソクが近くなると、大きな手提げ袋や金色の風呂敷に包まれたものを持っている人を多く見かけます。
金色の風呂敷っていうのが韓国らしいw
豪華なギフトセットを買うと、この金色の風呂敷がもらえたりします。
【チュソク定番の贈り物】
現金や商品券が喜ばれるのが現実ですが、その他にもこれらの定番ギフトを贈ることも。
一般的な贈り物の金額は、1万ウォン(約千円)から30万ウォン(約3万円)くらいと様々で、会社からも商品券や生活用品セットが贈られたりします。
我が家のチュソクギフト
今年チュソクでいただいた贈り物や購入品などご紹介します。
フルーツの詰め合わせ。
やはり、りんご、ぶどう、なしのセットが人気なのでしょうね。(高級な割に梨が甘くなかったw)
金色の風呂敷付き(笑)
チェジュ島のみかんも頂きました。みかんと言えば、済州産です。
韓国の贈り物といえば、ド定番&人気のスパム!(ランチョンミート)
韓国ではよく食べられるスパムが大人気。非常食・保存食としても便利なので有難かったです。
写真左のものが基本的なスパム。右上は胸肉で作られたヘルシーなスパム。
写真右下のものは新商品なのかな?植物由来のお肉を使わないハムだそうです。
スパムは塩味も強く油も多いので、健康志向が強い韓国の若者にはこうした商品が人気かもしれません。
確かに油が少なくさっぱりしていますが、スパムの味がするので物足りない感じはしませんでした。
人気商品といえば、ホンサム。日本語で紅蔘(こうじん)といわれる高麗人参の根の部分を蒸して乾燥させたものです。
様々なブランドがありますが、正官庄が歴史もあるし、店舗も多く有名。
今年初めて両親にプレゼントしたところ、気に入ってくれたらしいので追加購入することに。
濃縮エキスタイプやパウダー、錠剤など色々ありますが、韓国人には液体のものが人気だそうです。(効きそうだから?)
個人的にもそろそろ疲れが回復しにくい年齢になってきたので、自分のためにも購入。活力が欲しい・・w
独特な漢方の苦みや香りが苦手な場合、タブレットが飲みやすそうなのでこちらに決定。
高価だからこそ、お盆やお正月の贈り物として人気なのでしょうね。
ソンピョン
チュソクと言えば、伝統餅のソンピョン(송편・松餅)。
ソンピョンを蒸すときに蒸し器のなかに松葉を敷くことから「松餅」という名前がついたそう。
ソンピョンはうるち米の粉で作る生地のなかに、あんこや栗、なつめ、ゴマなどの餡が入ったお餅で、お店で買ってくる家庭も多いですが、名節の前日はソンピョンを手作りをする家庭もあって、私も何回か参加させてもらいました。
個人的には、仕上げにごま油で薄くコーティングするのを疑問に思っているのですが、香ばしい香りが良いのでしょう。
ソンピョンはひとくちサイズで食べやすく、半月型がが一般的ですが、まん丸やお花など様々な形もあります。
こちらの写真は、先日息子が料理教室で作ってきたソンピョン。
形も色も様々ですが、中身も栗が入っていたり、白あん、あんこが入ったりしていました。
飾り付けもキレイだし、モチモチで美味しかったです。(後日、学校のイベントで作ったソンピョンはちょっと固かったw)
韓国では、「ソンピョンをきれいに作ると、良い人と結婚ができて可愛い子どもを産める」という言い伝えがあります。
これは、「お供え物でもあるので心を込めてソンピョンを作りましょう」という意味も込められているようです。
幼い女の子なら手伝いだとしても一所懸命作るでしょうねw
名節料理はたくさん準備するので、途中で適当になったりしないように・・でしょうか(苦笑)
みんなで一緒に作るのも楽しいですよね。
息子はお餅が大好きで、普段からお餅屋さんで買って食べるほどですが、最近は冷凍できる個包装のお餅も出てきて、今年の夏はよく半解凍で食べていました。
さいごに
我が家の場合、夫の実家に訪問して、早朝から茶礼(チャレ)という儀式をします。
本来は、嫁である私もチャレのための伝統料理を一緒に作る立場ですが、子どもが幼いし少し距離もあるので、義母がほとんど準備してくださいます。
本家ではないので、チャレを簡素化したら?と夫や兄弟も言っていますが、義両親はまだやりたいらしく続けています。
料理の数も多くて手間が掛かるし、物価の上昇もあるので負担になりそうですが、家族が集まるのが何より嬉しいそうなので、、それ以上は何も言えず。。
ちなみに、チャレはクリスチャン家庭ではやりません。(韓国では教会に通う家庭がすごく多い!)
コロナや世代交代の影響もあって、私の周辺も、行事の簡素化や旅行に行く家族が随分多くなりました。
田舎に義実家や実家がある場合は、泊まりで嫁仕事(料理&家事)をやらなければならない場合もあるので、そのストレスから「名節病」と言われる韓国の嫁特有の病気が存在します。
過酷な家庭の場合は本当に大変だし、実家の母が長男の嫁ですごく苦労したので、似たような感じかなと思ったり。
幸い、私の義両親は懐の深い人なので、嫁仕事はお手伝い程度で逆に申し訳ないくらいですが、それでも年に何度も会わない親戚と時間を過ごすので気疲れはします(汗)
韓国は日本と近い国ですが、似た文化もありますが、やはり韓国特有の文化もありますね。