こんにちは。
日々、お子さんの繊細さに向き合っているママ・パパの皆さん、本当にお疲れさまです。
私の息子も、とても敏感で繊細な気質を持っています。
赤ちゃんの頃は、一日中泣き続けることも多く、他の子と明らかに反応が違うな…と感じていました。
その後、「とにかく手がかかる赤ちゃん(ハイニーズベイビー)」という言葉に出会い、ようやく「ああ、そういうことだったのか」と腑に落ちた部分もありました。
さて、皆さんのお子さんはいかがでしょうか?
「感受性が強い」「音や光、人の気持ちに敏感」「人見知り」「怖がりで慎重」「行動の前によく観察する」「感覚過敏」「共感力が高い」など、当てはまる様子があれば、お子さんはHSC(Highly Sensitive Child)の可能性があるかもしれません。
今回は、自分の子どもがHSCかどうかを見つめる手がかりとなる、アメリカの心理学者エレイン・N・アーロン博士による「HSCの23のチェックリスト」をご紹介します。
実は私自身も、「うちの子はきっとHSCだろうな」と漠然と感じていたものの、実際にチェックリストを試すのは今回が初めてでした。
もし気になる方がいらっしゃれば、ぜひ一緒にチェックしてみてくださいね。
HSCかどうか知るための「23のチェックリスト」
HSC(Highly Sensitive Child/ひといちばい敏感な子)は、男女問わず**子どもの約15〜20%(5人に1人)**に見られるとされる、生まれ持った“気質”です。
「もしかしてうちの子もHSCかも?」と感じたら、まずは次のチェックリストでお子さんの傾向を見てみましょう。
以下の23項目を読んで、「はい、うちの子に当てはまる」と思った数をカウントしてみてください。
【HSCかどうか知るためのチェックリスト】
【HSCチェックリスト】
(出典:『ひといちばい敏感な子』エレイン・N・アーロン著/1万年堂出版 P28)
【診断の目安】
- 13個以上「はい」があった場合、HSCの可能性が高いとされています。
- 1〜2個だけでも、その傾向が極端に強い場合は、HSCである可能性があります。
チェックを終えてみて
いかがでしたか?
「うちの子、けっこう当てはまるかも…」と感じた方もいれば、数項目だけだったという方もいらっしゃるかもしれません。
もちろん、人見知り・癇癪・母子分離不安など、年齢特有の一時的な敏感さである可能性もあります。
ですが、それが長く続いていたり、他の子と明らかに違うと感じることが多ければ、HSCという気質の可能性も視野に入れてよいかもしれません。
まずは、「この子の個性なのかも」という優しいまなざしで、お子さんを見守ってみてくださいね。
息子のHSCチェック、結果はいかに?
さて、気になる息子のチェック結果はというと――

ぼくは、全部で22個! 13以外はぜんぶあてはまったよ。
なんと、23項目中たったひとつを除いて、すべてが当てはまりました!
唯一当てはまらなかったのは、
「13. 服がぬれたり、砂がついたりすると着替えたがる」という項目。
うちの息子はというと、砂遊びや水遊びが大好き!
どれだけ汚れてもまったく気にしないタイプです。
敏感さにも「個性」がある
このように、HSCの特徴といっても子どもによって出方はさまざま。
「当てはまらない=HSCじゃない」ではなく、どんなところに敏感さが現れるかが、ひとりひとり違うんですね。
また、今回の息子の場合、当てはまった22項目すべてが「うっすら当てはまる」程度ではなく、「かなり強く当てはまる」レベルだったのも大きなポイント。
そのため、私の中では「やっぱりHSCなんだ」と、改めて確信することができました。
ポイントは「数」だけじゃない
HSCかどうかを見極めるうえで大切なのは、
チェックリストの「当てはまった数」だけではありません。
- どの項目に強く反応するか
- その敏感さが日常生活にどう影響しているか
- それが一時的なものか、継続して見られるか
こうした質の部分にも注目して、お子さんの個性としてやさしく受け止めていけるといいですね。

保育園の先生にもHSCについて聞いてみる
HSCとは、「Highly Sensitive Child(ひといちばい敏感な子)」の略で、日本語では「感受性がとても高い子」「敏感な気質を持つ子」と表現されます。
この特徴は、育った環境によるものではなく、生まれ持った“気質“に由来するもので、基本的には成長しても大きく変わることはないと言われています。
「やっぱりそうだったんだ」と、心が軽くなった
私自身、息子がHSCだと改めて確信してから、
「ああ、やっぱりそうだったんだ」と気持ちが少し軽くなりました。
それまでは、息子のさまざまな行動に「なぜ?」がつきまとい、「どうしてうちの子はこうなんだろう…」と悩んだり、発達に遅れがあるのではと不安になったりすることもありました。
思い切って、保育園の先生に相談
そんなある日、一番息子の成長を見守ってくれている、保育園の先生に思い切って相談してみました。
息子はとても繊細な子なんですが、発達と関係があるのでしょうか?

確かに、とても敏感なお子さんですね。
でも、それは“気質”の問題であって、発達の遅れとは違うと思いますよ。
先生のこの言葉に、思わずホッと胸をなでおろしました。
「敏感であること」は決して悪いことではなく、なにかの「問題」でもない――。そのメッセージが、心にじんわり響きました。
息子の世界の感じ方を、受け止めたい
HSCという言葉を知り、そして信頼する先生の後押しもあって、私はようやく、息子の行動を「困ったこと」ではなく、「その子なりの感じ方」として受け止められるようになった気がします。
もちろん、毎日がスムーズにいくわけではありません。
でも、「この子にはこの子の世界があるんだ」と思えることで、少しずつ、心に余裕が生まれてきたように感じています。
HSCには「環境」が何より大事ということ
これまで息子と向き合ってきた経験の中で、私はHSC(ひといちばい敏感な子)にとって、「環境」や「刺激」が何よりも大きな影響を与えるものだと、日々実感しています。
わずかな出来事でも、心に強く残る
たとえば、街でたまたま見かけた他人のケンカ。
それだけでも、息子はまるで自分が怒られているような感覚になってしまい、「どうしてあんなことになったんだろう…」と、いつまでも気にしてしまうことがあります。
そんな繊細な子どもが、もし毎日のように家庭で怒号を聞いていたら…。
それは、言葉にできないほどの強いストレスとなって心に残ることでしょう。
人間関係の小さなひずみも、大きな心の痛みに
HSCの子どもたちは、親・友達・先生など周囲の人との関係にもとても敏感です。
人間関係がうまくいかないと、そうでない子に比べて深く傷つき、心に影響を受けやすい傾向があります。
何気ない一言、ちょっとした視線の変化、雰囲気の違い…。
そうした微細な“空気の変化”を感じ取り、心の中で大きくふくらませてしまうのです。
安心できる環境があれば、HSCはのびのび育つ
でも、その反面。
安心できる環境にいれば、HSCの子は驚くほどのびのびと育つことも知りました。
信頼できる大人に見守られ、安心して自分を表現できる場所があると、その繊細さは“強み”として輝き始めるのです。
- 他人の気持ちに深く共感できる力
- 細やかな気づきや感受性
- 芸術的な感性や独自の世界観
そういったHSCならではの魅力は、守られる環境があるからこそ育つものだと感じています。
「変える」のではなく「整える」
HSCの子にとって大切なのは、無理にその性質を変えようとすることではありません。
“そのままの自分でいていい”と思える環境を整えること。
それが、HSCの子どもたちが健やかに、そしてのびやかに育っていくために、何よりも大切なことなのだと思います。
さいごに
HSCの子育ては、一つひとつの反応に丁寧に向き合うぶん、毎日が試行錯誤の連続です。
でもその中で、子どもの繊細な感性や優しさに、何度も心を動かされる瞬間があります。
「なんでこんなに気にするの?」と思っていたことが、「この子にはこんなに豊かな世界があるんだ」と気づくきっかけになることも。
HSCの子には、安心できる環境と信頼できる大人の存在が何より大切です。
そして私たち親も、自分自身の気質に目を向けることで、もっと自然に寄り添えるようになります。
完璧じゃなくていい。
わが子らしさを大切にしながら、自分らしく寄り添っていけたらそれで十分です。
今日の小さな気づきが、明日の子育てを少しだけやさしくしてくれますように。