【韓国×子育て】習いごとの月謝はいくら?暮らしてわかった子どもの習いごと事情

韓国・子どもの習いごと事情 育児の悩み

韓国で子どもの習いごとを探し始めて、まずびっくりしたのが「月謝の高さ」でした。

たとえば、水泳教室。ある教室で料金を聞いたところ…

週1回で16,000円!
週2回で28,000円…!

え、た、高くない!?と思わず聞き返しそうに。もちろん少人数制で内容はしっかりしてそうだけど、日本で私が子どもの頃に通っていたスイミングスクールと比べると、金額のケタが違います。

このあともピアノ、テコンドー、学習塾、英語教室など、見れば見るほど「高っ!」と感じる金額がずらり。
でも、そこにはちゃんと理由があって、韓国ならではの“教育への考え方”の違いが見えてきました。

今回はそんな韓国の習いごと事情、とくに運動系を中心に、
在住者として感じたリアルな月謝感覚や日常風景をご紹介していきます!

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韓国の習いごと、月謝の相場は?

韓国で人気のある習いごとと、ざっくりした月謝の目安はこんな感じです。(私調べ)

習いごとと料金目安(ソウル・京畿地域)

  • ピアノ:12万〜18万ウォン(約1.2〜1.8万円)
     個人レッスン中心。自宅レッスンもあり。
  • 美術教室(週1〜2回):8万〜20万ウォン(約8千〜2万円)
     幼稚園〜小学校低学年に大人気!
  • テコンドー:10万〜16万ウォン(約1万〜1.6万円)
     放課後に通いやすく、送迎付きの教室多数。
  • サッカー教室:20万〜35万ウォン(約2万〜3.5万円)
     サッカー人気に伴い、人気上昇中!
  • スイミング教室:15万〜20万ウォン(約1.5万〜2万円)
     少人数制が主流。フルケアサービス込み。
  • 学習塾(算数など):20万〜25万ウォン(約2〜2.5万円)
     低学年からスタートする子も多く、進学塾はさらに高額。
  • 英語教室:20万〜40万ウォン(約2〜4万円)
     ネイティブ講師がいると高額に。英語幼稚園は月10万円超えも一般的!

韓国では小学校の下校時間がとても早く、放課後にそのまま送迎バスで教室へ直行というスタイルが主流。
親が付き添わなくても習いごとに通える仕組みが整っていて、毎日どこかに通うのが当たり前という子も少なくありません。

おもしろいのが、なわとび教室や自転車教室など、日本ではあまり聞かないタイプの教室もあること。
特になわとびは、なぜか就学前に“できていて当たり前”とされる雰囲気があって、
テコンドー教室などでも練習メニューに含まれているほどです。

だからこそ、テコンドーは「礼儀・体力づくり」+「なわとび対策」もできるということで、人気が高い理由のひとつになっているのかもしれません。

ちょっとした体感メモ

最初の習いごととして、わが家はテコンドーとスイミングを候補に探し始めました。

テコンドーは、週1でも週5でも月謝がほぼ同じ
一方でスイミングは、1回あたりの料金が高くて、週2にするにはなかなかの負担…。うーん。

そう考えると、テコンドーはたくさん通った方がお得ということに。
なるほど、幼稚園の頃から通わせる家庭が多いのも納得です。

実際、そういった仕組みの教室が多く、結果的にたくさん通わせた方が“お得感”がある。
そして自然と、毎日どこかに通う生活リズムができてくる。
将来に備えて、塾通いの習慣を早めに身につけさせたい親心も、ちょっと見えるような…(笑)

以前は「韓国の公園ってきれいなのになんでいつも空いてるんだろう?」と思っていましたが、
今ならその理由がよくわかります。

みんな習いごとに行ってたんだ!(苦笑)

周りのお母さんたちも、子どもの下校時間に合わせて
パズルのように曜日ごとのスケジュールを組み立てています

月・水・金はピアノ+体操、
火・木は英語+アート…なんて感じで、
1日2コマ入っている子も珍しくないんです

私が子どものころは、放課後といえば友だちと公園で遊んだり、
おしゃべりしながら帰ったりするのが当たり前だったけれど…

ここでは、放課後になるとみんなバラバラに別の方向へ。
子どもたちが忙しそうで、“韓国の教育熱”を日常のなかで実感する瞬間です。

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テコンドーの体験教室と、柔道との出会い

少し前に、息子と一緒にテコンドーの体験教室に行ってきました。
2つの教室を見学してみましたが、どちらの先生も共通して言っていたのは、

「毎日テコンドーの練習をするわけではなく、曜日によって体操や筋トレ、遊び的な運動を交えながら、練習日も組み込んでいる」

という内容。なるほど、毎日テコンドーじゃないのね(笑)

幼稚園児と小学生のクラスを見学しましたが、子どもたちはとにかく元気いっぱい!
1時間のレッスン中にほとんど休憩はなく、次々にメニューが切り替わっていきます。
先生の指導はやや厳しめの口調ながら、しっかり教えてくれて、礼儀や集中力も自然と育ちそうな雰囲気でした。

若い先生が多く、子どもたちの扱いにも慣れている様子。
なにより、大きな声で挨拶する姿に感動して、やっぱり武道っていいな〜と改めて思いました。

とはいえ、実際に入会するとなると、いろいろと現実的な問題も…。

息子の下校時間や、送迎の都合を考えると、時間と場所の条件がどうしても合わず、テコンドーは断念することに。

でも、運動大好きな息子の「何かをやりたい!」という気持ちは続いていて、
その後、出会ったのが――柔道でした。

柔道、始めました!

「テコンドーもいいけど、やっぱり日本人でもあるし、柔道もいいなぁ。しかも韓国ではちょっと珍しいから逆にいいかも」
そんな風に思って、思いきって始めてみることに。

最近通いはじめた柔道教室は、週3〜5回の通い放題で月17,000ウォン(約1.7万円)
週1・2回でもほぼ同じ料金だったので、どうせなら…と通い放題コースを選びました。

入会時には名前入りの柔道着をプレゼントしてもらい、息子のテンションは最高潮!

「早く色付きの帯がほしい!」
と、やる気満々です(笑)気に入ってくれて良かった。

毎日通えるのは魅力的だけど、やっぱりちょっと気になるのは体力面の負担
本人の様子を見ながら、疲れていそうな日は無理せずお休みさせて調整するつもりです。

今のところ、本人は楽しく続けているので、まずはこのペースでゆるく頑張ってみようと思います◎

送迎バス文化と「場所」の重要さ

韓国では送迎バス付きの教室がほとんど。月謝に含まれています。
学校に迎えに来てくれて、終わったら自宅まで送ってくれるという、働く親にとってはありがたいシステムです。

ただし、

  • 放課後すぐの時間はバスが満員で予約が取れないことも
  • ルート外の地域だと断られることもあり

わが家も、最初に検討していたテコンドー教室は送迎が不可で断念しました。
習いごとは、近所の教室に通わせるのが一番現実的かもしれませんね。

長期休みは“特別講習”が人気!

韓国では、夏休みや冬休みになると「방학특강(バンハクトゥッカン)」と呼ばれる特別講習が教室で開催されることもあります。
通常の月謝とは別料金ですが、短期間に集中してスキルアップを目指せる内容で、単発参加OKな教室も多数。

「長期休み、家でダラダラしそう…」「この機会に何か新しいことをさせたい」
そんなときにぴったりな選択肢です。

水泳はちょっと“特別な習いごと”?

韓国では学校にプールがないため、水泳は基本的に習いに行かないと身につかない技術
そのため、水泳教室はどこもやや高めの月謝設定になっている印象があります。

ただし、

  • 先生1人に対し生徒4人程度の少人数制
  • 送迎バス完備、さらに髪まで乾かしてくれる“フルケア”つき(笑)

と、内容はかなり手厚いです。

一方で、市営のスポーツセンターなどが実施する子ども向けの水泳講習は、月5,000円前後ととてもリーズナブル。
少人数制ではないものの、教えてもらえる内容はしっかりしていて、学校の友達も通っている子がたくさんいます。

うちの息子には、私が教えても…たぶん全然言うことを聞かないので(笑)、やっぱり先生にお任せしたい。
特別講習の時期は短期集中で上達しやすく、料金もお得になることが多いので、毎回チェックしています。

ちなみに、韓国の小学校では3年生になると数時間の水泳授業が導入されていて、
これは水難事故から身を守るための“命の教育”という意味合いがあるそうです。

過去に起きた悲しい事故をきっかけに、水泳の必要性が見直され、習い始める子どもも増えたと聞きます。
水泳は、ただの運動ではなく、生きる力を育む大切な学びなんですね。

家庭学習も“習いごと”の一部?

韓国では、教室での習いごとに加えて、家庭学習も立派な「教育の場」。
時間が空いたときに自分のペースで取り組めるのは、タブレット学習の大きな魅力ですよね。

わが家では小学1年生のときに、日本のチャレンジタッチ(進研ゼミ)を使っていました。
楽しみながらひとりで学べて、日本語学習としてもとても良かったです(CMが多いのはちょっと…でしたがw)。

そのまま続けたい気持ちもあったのですが、やはり韓国に住んでいる以上、しばらくは韓国語中心でやっていこうと決め、
今は韓国のタブレット学習教材「WINK(윙크)」を使っています。

内容はというと、

  • 算数・国語・英語のバランスが良い
  • 映像授業や音声認識など、韓国語ネイティブの子向けに最適化
  • 子どもの学力に合わせて柔軟にレベル調整できる

と、かなり本格的でよくできています。

でも…やっぱり高い!
月額は80,000ウォン(約8千円)〜で、チャレンジタッチの約2倍の価格。全教科対応なのにお得すぎる・・。
しかも1〜2年の契約が必要で、簡単には辞められない仕組みなのがツラいところです。

もちろん、しっかり取り組める子にはとても価値がありますし、教室よりコスパが良い面もあります。
でも、うちの息子のように「誰かに見てもらって、褒められる」ことでやる気が出るタイプには、正直ちょっと合っていないかも…。

あぁ、正直いま辞めさせたい気持ちでいっぱい(苦笑)。
でも、別途届く国語のワークブックは、なぜか私の韓国語学習に役立っています

英会話のオンラインレッスンも、やっぱり日本の方が安い!
オンラインなら韓国にいてもできるから将来検討してみようかな。

韓国の習いごとQ&A

Q. 韓国の習いごとって、何歳くらいから始めるの?

早い子だと、3歳ごろから通い始めることも。
特に英語やテコンドー、体操などの運動系は「小学校に入る前から慣れておきたい」という声が多く、年中〜年長のタイミングで始めるおうちが多い印象です。

わが家は習いごとに通わせることはNGの保育園に通っていたため、まったく縁が無いまま小学生になりました(苦笑)

Q. 「ハグォン(학원)」とは?

これは韓国の子育てをしていると絶対に出てくるワードです(笑)

「학원(ハグォン)」は、日本でいう塾や習いごとを全部まとめた言い方で、
ピアノも英語もテコンドーも美術も、全部まとめて“ハグォン”です。

親同士の会話でも、「今、何個ハグォン通ってるの?」とか「どこのハグォンがいい?」なんて言い回しがふつうに出てきます。

Q. 音楽や美術の習いごとも人気?

勉強系だけかと思いきや、芸術系もかなり人気!
韓国では、美術館や博物館に子どもと一緒に出かける文化が根づいている印象があって、
実際に、どこに行っても子連れの親子をよく見かけます。

子ども向けプログラムもたくさん用意されているので、自然と「美術に触れる」「音に触れる」時間が多くて、
その流れでピアノやバイオリン、美術教室などを習わせる家庭も多いです。

「勉強だけじゃなくて、感性も育てたい」という想いが感じられる選び方ですね。

小学生から高校生までに習いごとにかける費用は?

韓国では、子どもの私教育費(=塾や習いごとなど)が家庭収入の15〜25%を占めると言われています。
「習いごとは“未来への投資”」という意識が強く、周囲と比べてつい頑張りすぎてしまう…という声もよく聞きます。

実際、学年別の月平均私教育費はこれくらい:

  • 小学生:約40万ウォン(約4万円)
  • 中学生:約60万ウォン(約6万円)
  • 高校生:約95万ウォン(約9.5万円)

学年が上がるにつれて負担がどんどん大きくなるのは、日本と共通している部分もありますよね。


ただ、最近では、公共施設や学校の放課後教室が充実しているので、上手に活用する家庭も増えています。
スイミングや英語、アートなど、内容によっては民間の教室と比べて半額〜1/3ほどの価格で受けられることもあり、コスパ重視の選択肢として注目されています。

私自身も実際に利用していますが、講師の質もなかなか高く、「これでこのお値段なら大満足!」ということも多いんです。
お財布にも優しくて、子どもにも良い経験になるなら、一石二鳥ですよね。

さいごに

韓国で子育てをしていると、ほんとうに毎日が発見の連続です。
とくに「習いごと」ひとつとっても、日本とは考え方やスタイルがけっこう違っていて、最初は驚くことばかりでした。

「え、高くない…?」と感じることもありますが、見方を変えれば、ここまでサポートしてくれるのはありがたいことかもと思える瞬間もあります。

教育熱の高いエリアでは、ママ同士の情報共有も盛んで、つい「みんなはどうしてるんだろう…」と比べたくなってしまうことも。でも、やっぱり子ども自身が楽しめること、そして家族が無理なく続けられることが何より大切だと感じています。

この経験や情報が、どなたかの参考になればとても嬉しいです。

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