韓国の夏を代表する果物といえば、やっぱり「チャメ」。
日本では「マクワウリ」と呼ばれており、甘くてジューシーな夏のフルーツです。
韓国ドラマがお好きな方なら、食後にフルーツを食べる文化をご存じかもしれません。
韓国では、果物は食後のデザートとして出されることが多く、チャメは昔から多くの人に親しまれている人気の果物です。
最近では韓国でも果物の価格が上がってきていますが、
それでもつい手に取りたくなるのが「チャメ」。
さらに、チャメとほぼ同じ時期に旬を迎える「チャド(すもも)」も、夏にぴったりの果物です。
今回は、この2つの夏の味覚を通じて、韓国の果物文化の魅力をご紹介したいと思います。
チャメ(참외)の特徴とは?

鮮やかな黄色の皮が目を引くチャメは、シャキシャキとした食感がくせになる、ウリ科の果物です。
韓国では、6月から8月ごろにかけて収穫される、夏の代表的なフルーツのひとつです。
日本で「マクワウリ」と呼ばれている果物とよく似ていますが、いちばんの違いは“糖度”。
韓国のチャメは糖度が13度前後と非常に高く、驚くほど甘いのが特徴です。
外見にも違いがあります。どちらも黄色い果皮を持っていますが、
韓国のチャメには白い縞模様があり、これは日本のマクワウリには見られない特徴です。
韓国の市場やスーパーで見かけるチャメの多くは、星州(ソンジュ)産。
温暖な気候に恵まれた韓国中部のソンジュ(テグ市の隣)は、チャメの全国生産量の7割以上を占めると言われる、最大の産地です。
チャメが人気な理由
スイカよりも少し早く店頭に並ぶチャメは、
ビタミンC・ビタミンE・食物繊維が豊富で、栄養バランスに優れた果物です。
そのほとんどが水分でできているため、暑い夏にはまさにぴったり!
体をうるおしながら、さっぱりとした甘さでリフレッシュできます。
- ビタミンC → お肌の調子を整え、ツヤツヤに
- 食物繊維 → 腸内環境をサポートし、夏バテの予防にも
- ビタミンE → 抗酸化作用で美容や健康にも◎
しかも、甘いのに低カロリーなので、ダイエット中のおやつにもオススメなんです。
これだけの栄養と機能性がありながら、価格も手頃。
人気があるのも納得ですね。
韓国の人たちは肌がきれいな方が本当に多いですが、
もしかしたらその秘密は、毎日の食べ物=チャメのような果物にあるのかもしれませんね!
種まで食べられるチャメ
韓国の夏の果物・チャメの美味しい食べ方の特徴は、なんといっても
「種も一緒に食べること」!
チャメはメロンの仲間なので、メロンと同じく中心にはわたと種が入っています。
ですが、チャメの種は小さくて柔らかいため、食べてもほとんど気にならないのです。
そして実は、わたと種の部分がいちばん甘みが強いと言われています。
そのため、丸ごと一緒に食べた方が美味しい!という声も多いんです。
チャメの簡単な切り方
- 両端を切り落とす
- 皮を少し厚めにむく(表面がやや硬めなので)
- あとはお好みの大きさにカットするだけ!
手軽に切れて、栄養も味もまるごと楽しめる。
それが、チャメの魅力です。

初めてチャメを食べるときは、「種ごと食べる」ことに少し抵抗があるかもしれません…。
実は私も、韓国に来て初めてチャメの存在を知ったのですが、最初の何年かはせっせと種を取ってから食べていました(苦笑)
でも、韓国では“種まで食べるのが普通”。慣れてしまえば気にならないどころか、
「この部分が一番甘くて美味しい!」と感じるようになると思います。
ぜひ一度、韓国式の食べ方でチャメをまるごと堪能してみてくださいね!
チャメは日本でも買えるの?
韓国の夏の果物「チャメ」は、日本でも夏の時期になると手に入れることができます。
ただし、一般的なスーパーではあまり見かけないため、韓国系スーパーや輸入食品店、またはオンラインショップの利用が便利です。
昨年は韓国でも天候の影響で価格が高騰していましたが、今年は豊作の年のようで、
とっても安くて、とっても美味しい!という嬉しい状況です。
ちなみに、梅雨入り前の先週には、まるで「バナナのたたき売り」ならぬ「チャメのたたき売り」状態で(笑)、
日に日に値段が下がっていく様子に驚きました!
チャド(すもも)も人気です!
チャド(자두)も、チャメと並んで韓国の夏によく食べられる定番の果物です。
日本では「すもも」として知られていますが、韓国でも広く親しまれています。
チャドは、高級な白桃や黄桃よりも価格が手頃で、しかもとても美味しいため、
チャメと同様に気軽に楽しめる夏のフルーツとして人気があります。

チャドの価格と選び方
上の写真に写っているのは、一般的なチャド。
なんと、10個で5000ウォン(約500円)と、とってもお得!
一方、下の写真は農家から直接購入したオーガニックの“プレミアムチャド”。
果皮にうっすらと白い粉がついているのは、新鮮な証拠なんだそうです。
1個あたり約200円とやや高めですが、息子がチャド好きで、しかも皮ごと食べるため、
安心して食べられるように、オーガニックのものを選ぶようにしています。

さいごに
夏になると、韓国のスーパーや果物屋さんには必ずと言っていいほど並んでいるのが、チャメとチャド。
たいてい仲良く隣同士に並んでいるのが、ちょっと微笑ましい光景です(笑)
実は私の日本の実家ではマクワウリを育てていたので、チャメはとても馴染みのある果物。
味もマクワウリと似ていますが、種の大きさはまったく違う印象で、何よりあのシャキシャキした食感は、チャメならではだなと感じます。
韓国にお嫁に来て、初めて義実家で出された「種付きのチャメ」。
マクワウリのイメージが強かった私は、どうしても種を食べる気になれず、わざわざ取り除いて食べていたのですが……
なんとその行動に、義家族がびっくり!(笑)
今では、すっかり種ごと普通に食べています。
慣れって本当にすごいですよね〜。
もちろん、韓国にもメロンはあります。
でも、日本のように高級な果物という印象はあまりなく、チャメの方が手頃で美味しいこともあって、韓国では今でも根強い人気を誇っています。
旅行で韓国を訪れる機会があれば、ぜひ夏の果物・チャメやチャドを試してみてください。
とっても甘くて、爽やかで、本当に美味しいですよ!
今年の暑い夏も、旬の果物をたっぷり楽しみながら、元気に乗り切りましょうね!
