息子が韓国の小学校に入学して、2回目の夏休みがやってきます。
「韓国の小学生って、夏休みはどれくらい?」「どんな風に過ごすの?」
最初は全然わからず不安もありましたが、最近ようやく韓国ならではの夏休み事情が見えてきました。
今回は、日本との違いも交えながら、韓国の小学生の夏休みの特徴や過ごし方について、現地在住の母視点でまとめてみました。
韓国の小学校、夏休みはいつから?(2025年)
韓国の小学校の夏休み(여름방학/ヨルムバンハク)は、一般的に【7月中旬〜8月中旬】の約4週間です。
ただし、学校や地域によって日程に差があり、年によって多少前後するのが特徴。
例えば、2025年の我が家のケースでは、息子の通う公立小学校では【7月26日〜8月13日】と、3週間ほどの短め設定になっています。
近隣の小学校では、終業式の日が異なることもあり、「え、もう休み?うちはまだなの?」なんてこともよくあります(笑)
日本と韓国の学校休暇の違い(2025年版)
📌 夏休みの長さ
📌 冬休みの長さ
韓国では冬休みがとても長く、2025年は学校によって【12月後半〜2月中旬】までの約2か月近くお休みになる場合も!
私自身も「長い冬休み、どう過ごそう…」と、今から計画が必要だなと実感しています。
👉 冬休みについて詳しく知りたい方はこちら:
韓国の「春休み」はどうなっている?
韓国では、日本のように「春休み(=봄방학)」という言葉はあまり使われません。
多くの小学校では、冬休みが12月末から2月末までと長めに設定されており、その終盤、2月後半〜3月初旬の1週間ほどが、実質的な“春休みのような期間”になります。
そして、冬休みが終わると同時に、新学期(1学期)がスタートします。
つまり、日本のように冬と春の休みがはっきり分かれているわけではなく、長い冬休みの終わりがそのまま春休みにあたる、という感覚です。
韓国の学校は宿題なし?
息子を韓国の小学校に通わせてみて、驚いたことのひとつが「夏休みの宿題がない」ことでした。
もちろん、先生や学校によって多少の違いはありますが、「基本的に宿題は出さない」という方針が一般的なようです。
なぜ宿題がないの?
おそらく背景には、「学習は家庭と塾で行うもの」という韓国ならではの私教育文化があります。
そのため、保護者がまるで子どもの“スケジュールマネージャー”のように学びを管理するのが一般的なのです。
自由研究も、読書感想文も、日記も、ラジオ体操も、学校のプール通いも…
日本の「夏休みあるある」は、こちらではほとんど存在しません。
(「朝早く起きてラジオ体操行ってたな〜」なんて、懐かしく思い出しました…笑)
プールの授業もなし?
ちなみに、韓国の公立小学校には基本的にプールの設備がありません。
つまり、水泳の授業もなし。
本格的に泳げるようになりたい場合は、高額なスイミングスクールに通う必要があります。
これは、韓国の「習い事」の中でも特にコストがかかる部類です。
さて、宿題もプールもない夏休み。
では、韓国の小学生たちは、毎日どのように過ごしているのでしょうか?
次回はそのリアルな夏休みライフについてご紹介します。
韓国の夏休み、子どもたちはどう過ごす?
日本では夏といえば「お盆」があり、家族行事や地域のお祭りが盛んですが、韓国ではちょっと事情が違います。
韓国のお盆にあたる「チュソク(추석)」は9月または10月です。旧暦ベースのため、毎年チュソクの日が変わります。
そのため、夏休み中の大型イベントはなく、過ごし方も少し違った印象です。
共働き家庭を支える「学校+地域」の活用法
韓国でも共働き家庭が多いため、夏休み中も「子どもが過ごせる場」が整えられています。
以下に、代表的な選択肢をご紹介します。
1. トルボム教室(돌봄교실)
学校内にある学童のような保育支援制度。
低学年の共働き家庭を対象に、朝〜夕方まで子どもを預かってくれる。
2. ヌルボム教室(늘봄교실)
2024年からスタートした、新制度(2025年は小学1,2年生対象)。
外部講師が来て、1日2時間ほどの無料プログラムを実施。
特に初めての夏休みを迎える家庭にとっては安心材料に。
3. パンガフ授業(방과후 수업)
放課後に行われる学校主催の習い事プログラムで、夏休み中も継続されることが多いです。
ダンスなどの運動系、プログラミング、そろばんなどの学び系など、学校によって違いはあるが内容が充実している。
4. ハグォン(학원)/習い事
韓国でもおなじみの外部の習い事。
テコンドーは週3や週5で通え、幼稚園~低学年に特に人気。
英語、算数、スイミング、ピアノ、アートなど多種多様で、高学年になると学習塾に通う子が一気に増加。
5. 市民プール・自治体のイベント参加
各市区が主催する体験プログラムやワークショップも人気。
多くが事前申請制ですが、内容が面白く、費用もリーズナブルなので要チェック!
6. 家族旅行・地方への帰省
長期休みを利用して国内旅行や実家への帰省を楽しむ家庭も多い。
わが家の場合:意外と“学校ベース”で過ごせる夏休み
昨年(小学1年生)は日本に帰省していた我が家ですが、今年は選択肢が広がり、夏休みも毎日学校に通う予定です。
「夏休み=時間をどう埋めるか不安…」というイメージが強かったのですが、
実際には韓国の学校制度や地域支援のおかげで、“ほどよく整ったスケジュール”が組めそうで、親としてもホッとしています。
⏰ わが家の1日のスケジュール(小学2年生・2025年夏)
また、学校主催の補習(算数・国語)も希望者向けに用意されており、内容も充実。
※ちなみに、息子の学校はこうしたプログラムの選択肢が特に多いほうのようです。
どのプログラムも完全選択制なので、「夏休み中はまったく学校に行かない子」もいれば、「毎日通う子」も。
家庭ごとのスタイルに合わせて柔軟に選べる仕組みは、親として本当に助かっています。
さいご:子どもにとって、無理なく充実した夏休みに
昨年は「宿題がなかった」韓国の夏休みに、少し不安を感じていました。
でも今年は、宿題を出す先生になったことで、学びのリズムも自然と整いそうです。
さらに、学童や部活動にも参加できるようになり、「学校で過ごせる選択肢」がぐっと増えたのも大きな変化。
昨年はスケジュール調整が本当に大変でしたが、今年は“遊びと学びのバランス”がちょうどよく、前向きに過ごせそうな予感がしています。
学校に通うといっても、子ども自身が選んだ好きなプログラムで過ごせて、友だちにも会える。
そのおかげで、毎日が「だらけすぎず、詰め込みすぎず」の程よいペース。
たまにはお休みしても大丈夫。
無理せず過ごせることが、子どもにとっても親にとっても、いちばんの安心材料なんだと改めて感じています。
どんな形であれ、それぞれの家庭に合った、自分たちらしい夏の過ごし方ができたら、それがいちばんですよね。
今年の夏が、皆さんにとっても、おだやかで楽しい時間になりますように。
👉 授業後の過ごし方や放課後プログラムについてはこちらの記事でも詳しく紹介しています: