【シュタイナー園から公立小学校へ】小学生になって感じる戸惑いとシュタイナー教育のすばらしさ

シュタイナー保育園から公立小学校へ HSC(繊細な子)

HSC(とても敏感な子ども)を持つ母として、息子への最大のプレゼントは、幼児期にシュタイナー教育を体験させてあげたこと思っています。

メディアに触れさせない、知育教育をしない、自然の中で遊ぶ、健康的な食事やおやつ、季節を感じるリアルな体験・・など、様々な独自のルールがあるシュタイナー教育。

子どもの成長のために家庭での努力が不可欠で大変だと感じたことは何度もありましたが、こうして息子が公立小学校に入学してみると、シュタイナー教育の素晴らしさをじわじわ感じます。

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不安でいっぱいのHSCに合う教育

個人的な意見ですが、刺激が苦手な息子(HSC)には特にシュタイナー教育が合ってたと思っています。

シュタイナーの先生たちは、話し方がとてもゆっくりで優しい口調、叱るときも大きな声を出したりしません
先生たちは教育を受けているので、どの先生に接しても同じ態度なのも良かったです。

また、歌は声だけ、またはやさしい音の楽器1つを使用し耳障りが良い。
部屋は暖かみがある木造、清潔でシンプル。園に置いてあるものにプラスチック製品はなく、手触りのよい本物の素材のみ。

園に時計がないくらい文字や数字という刺激が少なく、とても静かな穏やかななかで園児たちは生活します。

テレビやスマホなどメディアに触れさせない時間をすべて遊びに費やすので、幼児期に伸ばしやすい社会性や会話力には有効な教育だと思います。

公立校に入学して戸惑ったこと

ゆったり流れるように過ごしてきたシュタイナー園を卒園し、選んだのは小規模小学校。
悩みに悩んだ末に、オルタナティブスクールではなく公立校へ行くことにしました。

今までと違う環境で戸惑ったのは、息子より私の方かもしれません。
学校生活が始まって私が、「あれ?」と思ったことを挙げてみますね。

親の価値観が違う

保育園時代は、シュタイナー教育を受けさせたいと通わせる親が集まっているので、当然のことながら、価値観というか、「子育てする上で大事にしていること」が似ています。

教育観が同じだと親同士のトラブルが起こりにくいですが、公立小学校は様々な教育を受けた子どもが集まります。
韓国では特に「お勉強」を幼少期からたくさんさせるので、その時点で我が家はアウト。

一般的な小学校であれば、ママたちの話題は専ら塾や勉強のこと。
私は、学校が小規模ということもあり他のママたちに会って話す機会は少ないですが、まぁ・・この短期間でも色々ありましたw

おやつやジュースをもらってくる

なんとまぁ!小学校ってお菓子がもらえるんですか??
授業後でも、誰かの誕生日だからとスナック菓子をもらったり、放課後授業(日本でいう部活的な)でも・・。

園時代は体に良いものしか出されなかったので、間食で一般的なスナック菓子やジュースはNG。
季節の果物や手作りのお菓子など気を遣っていて、今後も続けようと思っていた矢先・・公立小学校の洗礼を受けることに(笑)

本人の楽しみになっているようなので、この辺は食べすぎなければ良しとすることに。
家庭でのシュタイナー教育はゆるーく続けることにします(苦笑)

授業が・・楽しそうではない?

公立なので教科書に沿って授業が進んでいきますが、初めての授業参観で感じたことは、
「あれ?授業ってこんなに面白くないの?」ということ。

シュタイナーの先生たちの魅力は、何といってもユニークな人が多いこと。
子どもも大人もその話術に魅了され、つまらないことも楽しくなる・・という経験をしてきました。

担任の先生の経験や時間不足によるものもあるでしょうけれど、他のママたちも話していましたが、もう少し子どもの興味を引き出すようなやり方でも良いのかなぁと。楽しくなると授業が進まなくなったりするのかな?

オルタナティブ教育の授業内容を知っているのもあって、惜しいなぁ~と思ってしまいました。
でも、担任の先生のおかげで安心して学校に通えているので、足りない部分は家庭の努力で補えればと思います。

メディアと付き合う

韓国はITが進んでいるということもあり、高学年からはデジタル教科書が使われているとのこと。
1年生の授業でも、映像やタブレットを活用しているようです。

公立校に通わせると決めてからはある程度仕方ないなと思っていましたが、映像に慣れていない息子は、見ているだけでエネルギーを消費してしまうので、学習までたどり着くのかな?と思ったり。

高学年になるにつれて慣れていくとは思いますが、家庭では引き続きテレビはOFF
携帯電話については、クラスメイトの半分がスマホを持っているので欲しがるかもしれませんが、必要がない限り、小学生の間は持たせたくないな~と思っています。

子どもから見る保育園との違い

では、息子から見える景色はどんな感じでしょうか?
本人が小学校生活が始まって、びっくりしたことや楽しかったことを挙げてみます。

  • 元気な先生が多い(声が大きい、喜怒哀楽が激しめ)
  • 挨拶を大きい声でしないといけない
  • 他の子は文字や数字をほとんど知っている

担任の先生は穏やかな方ですが、他の先生たちは元気いっぱい!

子どもは元気に大きな声で!というのが基本のようで、朝の挨拶も普通に先生と挨拶&ハグをしながら園に入っていた頃からの違いに初めは驚いていました。

  • 授業で新しいことを学べて楽しい
  • 優しい上級生が多いこと
  • 学校内の習い事が面白い
  • 昼寝がないこと!おやつをもらえる!

やはり息子にとっていちばんの違いは、学校ではお昼寝がないこと!
特にシュタイナー園はお昼寝必須だったので、本人には相当辛かったようです(苦笑)

おやつもね~、、甘いもの大好きなのに、シュタイナー園に通っている頃は制限していたので嬉しかったのでしょう。

文字を教えない状態で入学しましたが、先生方のフォローもあり、特に問題なく習得しているようです。

シュタイナー幼児教育のすばらしさ

芸術教育などと言われるシュタイナー教育ですが、私が何より良かったと思うのは、学校生活に必要な忍耐力と集中力がついたということ。

先生のお話は小さい声なので、静かにしないと聞こえません。
他の子が静かにすれば、自分も自然とそうなり、先生のお話を集中して聞けるようになります。

遊ぶときは思いっきり遊び、静かにするときは騒がず集中するという基本的なことを毎日繰り返したおかげで、学校生活にすんなり入れたというのもあると思います。

「ダメなことはダメ」という境界線がはっきりした中で育てられたので、その範囲内でやろうとすることが身につき、学校生活に役立っています。

ふんわり優しい雰囲気のシュタイナーの先生たちですが、やってはいけないことに対しては絶対許してもらえません。
穏やかにしっかりと、年齢関係なく、子どもがどんなに泣いてもしっかり躾けてもらえます。

さいごに

公立小学校を選んで後悔はしていませんが、園生活を通してオルタナティブ教育の素晴らしさを知ってしまったので、息子があのままシュタイナー学校に進んでいたら面白い子になりそうだな・・と思ったりします。

約98%が公立小学校という現実のなかで、諸外国のように選択肢の1つとしてオルタナティブ教育を受けさせるのはなかなか簡単ではありませんが、近い将来に誰でも学べる教育になることを期待しつつ。。

シュタイナー保育園までに学んだことを、家庭でも細々と実践していきたいと思います。

抜けた乳歯をやさしく包む

【おまけの話】
これは、息子の乳歯が保育園で抜けたときに、先生が羊毛で包んでくださったもの。
とても心温まる贈り物でした。

で、初めて学校で息子がもらってきたものは、・・焼酎の袋だったというね(苦笑)
ちょっとシュタイナーに慣れ過ぎて、ファンタジーの世界から一気に現代に戻ってきた感じですw

息子は学校生活に慣れつつあるので、私も公立校に入れた母として、不安ながらもしっかり切り替えなくちゃなと感じる日々です。

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