【子どもの性格】内向型か外向型かを見分ける方法

こんにちは。子どもの繊細さに向き合うママ・パパのみなさん、いつも本当におつかれさまです。

「うちの子って、どんなタイプなんだろう？」そんなふうに思ったことはありませんか？

同じ兄弟でも性格が全然違ったりして、不思議に感じることもありますよね。

私の息子は、赤ちゃんの頃から泣いてばかりで、とても手がかかる子でした。
どうしてこんなにグズるのか知りたくて、赤ちゃんでもできる気質診断を調べてみたのです。

今回はその経験をもとに、子どもの「内向型」「外向型」を見分けるヒントをご紹介します。
成長の見通しにもつながるので、気になる方はぜひチェックしてみてくださいね。

子どもの気質を知ることの大切さ

子どもには、ひとりひとり違った個性があります。

手のかからない子もいれば、よく泣いて親を悩ませる子もいます。
でも、手がかかるからといって「ダメな子」なんてことはありません。
すべては、その子が持って生まれた“気質”の違いなのです。

人見知りで泣きやすい子もいれば、誰にでも笑顔を見せる子もいます。
赤ちゃんの頃は特に、気質がそのまま“性格のように”見える時期なので、親としては戸惑うこともあるかもしれません。

心理学では、気質と環境が子どもの人格形成に大きく影響すると言われています。（気質50％、環境50％）

「こう育ってほしいな」という願いがあるなら、まずは子どもの気質を知り、理解することがとても大切です。

特に育児に悩みがあるときは、
「もしかしてこの子の“感じ方”が違うのかも？」と視点を変えてみると、接し方のヒントや、子育ての手がかりが見えてくるかもしれません。

「内向型・外向型」診断

ケーガン博士の研究では、生後4ヶ月の赤ちゃんに以下のようなさまざまな刺激を与え、反応の仕方を観察しました。

この診断は、赤ちゃんの“恐怖や不安への反応”に着目し、生まれ持った気質を見極めるというものです。

私の息子の場合は、生まれた直後からあらゆる刺激に敏感で、他の赤ちゃんと比べてもよく泣き、反応も強いタイプでした。
このことから、私は息子の気質を「内向型」と判断しています。

さて、興味深いのは赤ちゃんのその後。
ケーガン博士の研究によると、赤ちゃんのときに見られた気質は、その後も傾向として続くことが多いそうです。

• 内向型の赤ちゃんは、青年期も内向的な特徴を持ちやすく、
• 外向型の赤ちゃんは、そのまま外向的な性格に育つ傾向があります。

つまり、赤ちゃんの頃の気質は、成長しても基本的には大きく変わりにくいということですね。

幼少期〜児童期の「内向型」「外向型」の特徴

では、少し成長したあとの内向型・外向型の特徴を比較してみましょう。
※ポイントは、「新しい環境・人・物事への適応性」に注目です。

こうして比較してみると、内向型は消極的・控えめに見えがちで、
一見すると「外向型のほうがいいのでは？」と思ってしまうかもしれません。

でも実は、このあとに続くように、内向型にも外向型にも、それぞれに大切な魅力と強みがあるのです。

子どもの気質の変化

その後、1歳9ヶ月〜7歳6ヶ月の子どもたちを対象とした追跡研究でも、興味深い結果が出ています。

生後4ヶ月時点の調査と比べても、大きな変化は見られませんが、なんと、7歳半の時点で、約25％の子どもが“内向型の特徴を持たなくなった”と報告されています。

つまりこれは、気質が「完全に固定されたもの」ではなく、育て方や環境、経験によってある程度変化する可能性があるということです。

この研究が行われたアメリカでは、社会全体として「外向型の性格」が好まれる文化的傾向があります。
積極的に自己主張できることや、社交的であることが“よし”とされる場面が多く、自然と親も、そういった社会的価値観に沿った子育てをする傾向があるようです。

その結果、もともと内向的だった子どもも、外向的な環境の中で少しずつ変化していくことがあるのかもしれません。

一方で、日本ではどちらかというと協調性や空気を読む力が重視される社会。
そのため、内向的な子どもにとっては、“控えめであること”が自然に受け入れられる傾向もありますよね。

ただし、他人に配慮しすぎて「自分の気持ちをうまく主張できない」まま育ってしまうこともあるかもしれません。

だからこそ、内向的な子ほど、「遠慮せずに自分の意見を言える環境」を整えてあげることが大切だと感じます。

内向型・外向型、それぞれの魅力

人にはそれぞれ異なる気質があり、内向型にも外向型にも、かけがえのない魅力があります。

参考サイト：
wikipedia（ジェローム・ケーガン／気質）
Es Discovery Logs:J.ケーガンの生理的反応を用いた気質研究

どちらの気質も、それぞれに素晴らしい魅力があります。

内向型の子は、観察力や分析力に優れていて、じっくり考えてから行動できるタイプ。
一方、外向型の子は、新しいことに物おじせず、積極的にチャレンジすることができます。
両方の特性をバランスよく持っていたら…最強ですね（笑）

個人的な印象ですが、子どもの頃は外向型のほうが“得”に見える場面が多いかもしれません。

誰にでも挨拶ができて、新しい場所にもすぐ馴染める。
にこにこと愛嬌たっぷりだと、「子どもらしくて可愛い！」と好印象を持たれることが多いですよね。
私だったら、お菓子あげたくなっちゃいます（笑）

でも、私の息子は完全に内向型タイプ。
人見知りが強くて挨拶が苦手、ニコニコするのも難しい。
新しい環境に慣れるまでに時間がかかるので、「もっと自分を出せたらいいのに…」と思うことも正直あります。

でもその一方で、思慮深くてやさしい性格は人に好かれやすいし、慎重なおかげで危ない行動が少ないという内向型ならではの良さも、ちゃんと感じています。

私自身も、息子と同じく内向型の人間です。

幼いころから、外では静かで控えめな子どもでしたが、自分の「やりたいこと」に対しては、瞬発的に行動したり主張したりできるタイプ。

もちろん、くよくよ悩むこともありますが、今では内向型であることも“私らしさ”の一部として、受け入れられるようになりました。

赤ちゃんの頃の息子は、不安なことがあるとすぐに泣いてしまい、毎日「抱っこ、抱っこ」の連続。
そんな日々を経て、今ではHSC（ひといちばい敏感な子）としてすくすく育ち、小学生になりました。

ただ、内向型も度が過ぎると、社会の中で生きづらさを感じることがあります。
だからこそ私は、できるだけ早い段階で「この子の気質」を理解し、環境を整えてあげたいと思い、海外での生活を選びました。

穏やかな空間を大切にするシュタイナー保育園に通わせ、そのまま少人数の小学校へ。
「この子にとって安心できる場所はどこだろう？」と考えながら、選んできた道です。

子どもだからこそ、今は「まだ許される」こともたくさんあります。
これからさまざまな経験を積みながら、少しずつバランスをとれるようになってくれたら、、そんなふうに、ゆっくりと見守っていきたいと思っています。