軒先に吊るされた干し柿を見たことはありますか?
秋の終わり、冬の訪れを感じさせる風物詩として、どこか懐かしい風景ですよね。
息子の通う保育園では、晩秋になると「柿のれん」と呼ばれるオレンジ色の干し柿がずらりと並びます。
それがとてもきれいで、通る人の目を楽しませてくれます。
そして、甘く仕上がった干し柿は、冬休みに入る園児たちへのささやかなプレゼントに。
一軒家でなくても、ベランダさえあれば干し柿は意外と簡単に作れるもの。
皮をむいて干すだけなので、子どもたちと一緒に“季節の手しごと”として楽しむのにぴったりです。
皮むきには包丁が必要と思われがちですが、ピーラーなら小さな子どもでも案外上手にできることも。
園では、干し柿づくりに年中さんから参加しているそうです。
カンタン!干し柿づくりの手順
渋柿は干すことで渋みが抜け、しっとり甘い干し柿に変身!
秋の季節の手しごととして、子どもと一緒に楽しめる干し柿づくりに挑戦してみませんか?

【干し柿の作り方】
※1本のひもに柿2個を干す場合
- 保存する
たくさんできたら、
- 冷蔵庫で約1か月保存
- 冷凍庫で約3か月保存可能です - 柿を洗う
準備した渋柿を洗い、枝は残してヘタを取り除く(手でも料理ばさみでもOK) - 皮をむく
ピーラーまたは包丁で柿の皮をむきます(縦でも丸でも、やりやすい方向で) - ひもで結ぶ
60〜70cmほどのひもを用意し、両端に1個ずつ柿を枝ごと結びつけます - 湯通しする(殺菌)
沸騰したお湯に柿を5〜10秒入れて引き上げる - 天日干しする
気温10℃以下の乾燥した場所で2〜3週間ほど干す(お好みの硬さになるまで)
【干し柿づくりのポイント】
「柿ハンガー」でもっとラクに!
昨年は丈夫な糸を使って干していましたが、数が多くなると結ぶのも一苦労…。
そんな中、保育園で使っていたのがなんと「柿ハンガー」!
1つで10個の柿を吊るせる便利グッズで、クリップ付きのものもあります。
「もっとラクにやりたい!」という方は、
風情はないけど(笑)物干しハンガーのピンチに柿の枝を挟むという裏ワザもおすすめ。
間隔がしっかり取れるので実用性も◎です。

渋柿のおすすめ品種と注文方法
実家の母も干し柿づくりをするので、私は毎年、ネット注文で渋柿を贈っています。
おすすめは、愛媛県産の「あたご柿」。1つが大きくてずっしり重く、干し柿向き!
10kgでだいたい40個前後届きます。
渋柿の出荷は、11月初旬〜12月中旬までと時期が限られているので、注文時期をお忘れなく!
子どもができるお手伝い
干し柿づくりで、子どもたちにできるお手伝いは主に2つ。
「柿を洗ったり拭いたりすること」と「柿の皮むき」です。
保育園では、家から持ってきた軍手をつけて、ピーラーを使って皮をむいていきます。
最初は滑ったり、形の違いに戸惑ったりしてゆっくり慎重に進めていますが、少しずつ慣れてくると、作業のスピードも上がっていきます。

お友だちとおしゃべりしながら作業している様子はとても楽しそう。
年少さんまでの小さな子たちは、まだ見学だけですが、そばで見ていて、触りたくてうずうずしている様子が微笑ましいです。
保育園では、こうした「指先をよく使う遊び」を積極的に取り入れています。
指先を使うことで、器用さが育ち、脳の発達にも良い影響があると言われています。
柿の数が多かったので、保護者の方たちも先生と一緒に包丁で皮むきをお手伝い。
手しごとは、集まってやるのも楽しいものですね。
ただおしゃべりするよりも、手を動かしながら協力して作業する中で自然と会話が生まれ、気づけば打ち解けている…
そんな優しい時間が流れていました。
季節の果物を子どもに食べさせたい

最近は果物の価格がぐっと上がり、果物離れが進んでいるとも言われています。
でも、ここ韓国では、特にお年寄りや子どもたちは日常的によく果物を食べています。
一方、若い女性たちの間では、ドライフルーツや野菜チップス、干し芋などの“手軽に持ち歩けるおやつ”が人気のよう。
季節の果物は、免疫力を高めてくれる“自然のサプリメント”のような存在。
だからこそ、スナック菓子の代わりに果物を食べる習慣を、子どもたちに自然と身につけてほしいと感じています。
保育園では、安心して食べられるオーガニックの果物を出してくれるので、
子どもたちは皮ごと丸ごと食べることも珍しくありません。
家庭で毎回オーガニックを用意するのは難しいですが、安価な果物でも、よく洗えば問題なし。
保育園の先生も「農薬も水洗いである程度落ちるので、あまり神経質にならず楽しむことが大事」と話していました。
季節の果物を食卓に取り入れると、自然と季節を感じられる会話が生まれます。
「冬になったらイチゴがおいしいよね。買いに行こうか」といったやりとりから、子どもも季節の移ろいを感じるきっかけになります。
また、旬の果物を使って一緒にお菓子を作ったりするのも、親子の楽しい時間になりますよね。
柿やりんごのように噛み応えのある果物は「噛む力」を育てるので、虫歯予防や身体の発達にも良い影響があると言われています。
小さな頃から、旬の果物を味わう習慣を育てていけたら素敵ですね。

さいごに
今年も、あっという間に残りわずかとなりました。
例年よりも暖かい暖冬の影響で気温がなかなか下がらないこともあり、日本の実家でも「今年は干し柿づくり、どうしようか?」と母と話しています。
実家の庭には柿の木がありますが、甘柿では干してもあまり甘みが出ないとのことで、やっぱり渋柿のほうが干し柿には向いているみたいですね。
そこで今年は、渋柿を箱で買って、母と一緒に干してみようかと計画中です(笑)
自然の恵みと季節を感じながら過ごす時間は、子どもにとっても、親にとってもかけがえのない思い出になると思います。