【就学前教育】文字の読み書きをしてこなかった息子の入学後

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入学前に文字の読み書きを学んでいない子どもはいないのでは?と思えるほど、約9割の子どもたちは、就学前に文字の読み書きや計算の練習をしているようです。

子どもが、「1年生になる」と思うと、急にお姉さんお兄さんになったような気がして、親としても入学前に子どもに何かをさせなくちゃいけないような気持ちになるかもしれません。

他の子と差ができてしまったら、自分の子どもが可哀想だと思ってしまう親心。
それでも、文字や数字に全く興味を示さない子どもや読み書きを練習してこなかった家庭もあると思います。

我が家は約1割のなかに入っている、「就学前教育をさせなかった派」。
今回は、今や珍しい存在だと思いますが、文字の読み書きができなかった息子の入学後から現在の様子をお話しようと思います。

入学前は遊びがメインだった我が家

我が家の場合、保育園(シュタイナー教育)の方針が、「就学前は一切読み書きを教えない」だったため、家庭でも同じように教えていませんでした。

それでも、文字に興味のある子どもたちは自分で自然に覚えてしまうようで、年長さんになると、友だちから文字入りの手紙をもらって来たりしていました。

「1人で絵本を読んだりしているうちに、文字を読めるようになった」という話をよく聞きますが、そのような子どもは、既に文字を読む準備ができているということ。

子どもの成長や興味には個人差があるので、自然に文字に興味が出たなら、その子の成長段階に合っているということでしょう。

息子の場合、友だちや親との遊びが何より楽しかったようで、文字への関心はゼロ

言葉が遅かったこともあり、物語は毎日聞かせていたし、年長になって絵本も毎日読んでいたけれど、絵本は絵だけ見て、自分で声を出して読みたいとは1度もなりませんでした。

文字を書くことと箸が使えることの関係

シュタイナー園に通っていた頃、息子が一向に箸を使いたがらないということがありました。

先生に相談したところ、「箸が扱えるようになるのは手が柔軟に動くようになってから。〇〇くんは、まだ興味もないようだし、まだそのような運動が足らないのも関係あるでしょう」とのこと。

シュタイナー園では、全身を使う遊びもしますが、手を動かす遊びが大半。
手指の運動機能が整えば箸は自然に使えるようになるので、トレーニング箸は使わないようにと言われました。

また、鉛筆を持って書くという行為も、本来とても複雑な動きなので、箸が使えるようになり、キレイな姿勢を保てるようになれば、鉛筆も動かせるようになるそうです。

クレヨンで絵を描いてばかりいた息子ですが、入学して鉛筆と箸を使う生活になったら、直ぐにどちらも正しく持てるようになっていて驚きました。

あまりにもお箸や鉛筆に興味を持たない息子に焦った時期もありましたが、いつかはできるようになるものですね(苦笑)

文字の読み書きで苦労しているのか?

入学して、早速国語の授業が始まりました。

クラスメイトたちはみんな幼稚園で習ってきているので、書くことも読むことも慣れています。
息子だけ初めてのことが多すぎて、入学当初は毎日疲れて疲れて、、本人も訳が分からないような癇癪を起していましたw

それでも、授業が嫌だとは言わなかったのは幸いですが、半年経った今でも書くことは一番遅く、皆ほどキレイに書けないようです。

「話すこと」「聞くこと」はたくさん練習してきましたが、読み書きはゼロ状態で授業を始めたので当然の結果。
文字を早くキレイに書けるようになるのは、「慣れ」の差ではないかなと思います。

たくさん練習してきたクラスメイトたちと比べても仕方ないので、息子には、「コツコツ練習していけば、絶対に書けるようになるから大丈夫だよ」と言い続けました。

遊びも勉強も1番になりたがる時期の子どもには、自分が遅れているということを自覚するのは辛いかもしれませんが、先生もそのように指導してくださるので大丈夫。
できないことをどう捉えるか、これからどうすれば良いかを考えさせる機会にもなります。

夏休みが終わってぐんと難しくなる国語の授業ですが、たくさん学んで読み書きはできるようになりました。

周囲は既にどの塾に通わせようか・・など異次元の話で盛り上がっていますが、私としては、読み書きが全くできなかった子どもがここまで頑張れたということに成長を感じています。

決め手は自己肯定感の高さ

息子に文字や計算をあえて教えなくても何とかなりそうと思ったのは、息子の自己肯定感の高さを信じていたこともあります。

愛情いっぱいに育てられ、自分の存在を認めてくれる人たちに囲まれていた息子は、きっと自己肯定感の高い子どもだろうなと感じていました。

自分に自信があるので誰かと比べて自分が劣っていたとしても、

息子
息子

〇〇しなかったからまだできないんだね。練習すれば、きっとぼくもできるようになる。

と、言います。

息子は繊細なHSCですが、イヤなことはイヤと言えるし、慣れれば人とのコミュニケーションも大好き。

息子のようなタイプであれば、文字の読み書きが遅くても、劣等感を感じる可能性は低いだろうと心配することはしませんでした。

逆に、自己肯定感が低そうな子どもであれば、私は先取り教育をさせていたでしょう。

文字の読み書きを学んでいないことで入学後に自信を失い、心理的な影響を受けることもあるかもしれません。
早期に教育を受けることで解決するなら、子どもの自己肯定感を高めておくことも大切かなと思います。

担任の先生との面談にて

現実の問題として、息子の学習に遅れはあるのか?
父母相談で、担任の先生に聞いてみました。

先生からは当然のように指摘があり、「家庭で何か文字の練習はされていますか?塾や家庭学習はいかがでしょうか?」と聞かれました。

公立小学校では文字は入学後に教えるとはなってはいますが、それは建前な場合も・・。
学習をスムーズに進めるためにも、先生としては、家庭でも努力してほしいというのが本音かもしれません。

もちろん、我が家も入学したからには読み書きの努力はしなければいけません。

学校の授業だけでも頑張って疲れている息子に、家庭でもあれこれ口出しするようなことはしたくはありませんが、最低限の1日15分、絵本を読む練習や文字を書く練習など本人に選ばせて学習する習慣づけをしています。

家では休みたいし、基本的に面倒くさがりの息子は、言い訳を考えて勉強しないように逃げようとする日もありますが、「約束は守るもの」として許すことはしません。(鬼の母w)

さいごに

幼児期は遊びと勉強の区別がないので、文字や数字に興味がある子どもに学習させれば、きっとぐんぐん伸びていくことでしょう。

息子は日本語と韓国語を話しますが、韓国語は友だちとの遊びの中で自然と覚えました。
子どもは何でも吸収するので、早い時期から学習させたい気持ちも分かりますし、私もシュタイナー教育に出会っていなければ、私もバリバリの教育ママになっていたかもしれません(苦笑)

いずれにしても、子どもの興味にあわせて進めていくことが大切ですよね。
文字を早く教えることにもメリットもたくさんあるので、家庭の教育方針で決めることになります。

子どもが入学前に読み書きができなくて困っていたりすると、不安なのは親である場合もあります。
本人は楽しく学校に通っているのに、「周りができているから」という理由で、なんだか焦るのは私たちだったり。

我が家の場合、幼少期は自然に触れあって五感を刺激したり生活習慣や人間関係を身につけたりすることが何より大切だと思って育ててきたので、知育に時間を割こうとはなりませんでした。

お勉強に時間を割くと、遊びの時間が減ってしまいますしね。
手先が上手に使えるような遊びや自然のなかで遊ぶのに夢中だったし、学習面が進むと親としての欲も出てしまうのであえてシャットアウト。

我が家はゆったりのんびりの育児のため、少し他の子についていけないこともありますが、それほど困ることもなく幸せな小学校生活を送れているような気がします。

文字の読み書きは慣れの問題なので、きっと大丈夫です!