こんにちは!
今回は、「繊細な息子に手がかかって大変だったこと」について、少し振り返ってみたいと思います。
「人生でいちばん大変だった時期は?」と聞かれたら、迷わず「息子が0〜5歳だった頃」と答えます。
初めての育児は、想像していた以上にハードで、毎日が次々に現れる問題との格闘でした。
そして何より、繊細な気質を持つ息子(HSC)だったことで、心も体も休まる暇がなく、神経をすり減らすような日々。
今でも忘れられないのは、
「いちばん静かだった日が、40度の熱を出した日だった」――そんな冗談のような本当の話。
ようやく少し余裕が出てきた今、
あらためてこの5年間を振り返りながら、「何がそんなに大変だったのか」を実体験ベースで綴ってみたいと思います。
寝ない、寝てもすぐ起きる

息子の赤ちゃん時代は、とにかく寝ない子でした。
- 抱っこじゃないと寝ない(〜9ヶ月頃まで)
- 夜泣きがひどく、何度も起きる
- 2時間以上続けて寝ない(〜4歳頃まで)
布団にそっと置いただけで即ギャン泣き。
ぐっすり眠ったと思っても、下ろした瞬間に気づく敏感さ。結局、毎晩抱っこで寝かせていました。
ベビーカーにもまったく乗ってくれず、新品のまま手放すことに。
何度も挑戦したものの、何をしてもダメでした。
「食べながら寝ちゃった」「遊びながら寝てる」――そんな話、我が家では一度もありません(笑)
常に気を張って生きているような、そんな赤ちゃんでした。
抱っこ育児の日々と神アイテム
ベビー期はとにかく抱っこの毎日。
だからこそ、ヒップシート付きの抱っこ紐は本当に助かりました。
私が暮らす韓国ではヒップシート付きが主流で、肩と腰への負担が大きく軽減されます。
子どもが大きくなってからは、肩ひもを外してヒップシート単体でも使えて、とても便利でした。
通常の抱っこよりも格段に楽で、「これがなかったら乗り越えられなかった…!」と断言できる神アイテムです。
4歳まで、しっかりお世話になりました(笑)
すぐ泣く、泣き止まない、泣き声が大きい
息子は、頻繁に、そして激しく泣く子でした。
しかも「ふぇふぇ…」と可愛い泣き方ではなく、突然スイッチが入るように大声で泣くタイプ。
不快感や不安から来る“なんとなくイヤ!”な理由が多く、
・抱っこしてほしい
・この場所がイヤ
・お風呂が苦手
と、理由が分かりにくい分、対応も難しかったです。
唯一の対処法は、「抱っこ」か「授乳」。
どちらも頻度が高くて、私は硬めの授乳クッションにとても助けられました。
赤ちゃんの体を安定させてくれるので、疲れ方が全然違いました◎
場所見知り・人見知りが激しい

赤ちゃんの頃から、人見知り・場所見知りがかなり強かった息子。
- 知らない人が近づくだけで泣く
- 声をかけられるとギャン泣き
- 他の子どもにも近づこうとしない(〜4歳頃)
- 義実家でも玄関で拒否(〜3歳頃)
「かわいいね〜!」と声をかけられても、泣くか、にらむか…。
親として気まずさと心配でいっぱいでした。
公園に通い続けても、4歳頃までは他の子と一緒に遊ぶことはほとんどなく、
興味はあるのに、近づかれると怖くて逃げてしまう。そんな様子が続いていました。
ママ友づくりと気づき
初めての育児で不安も多く、ママ友が欲しくて交流会にも参加しました。
でもそのとき、はっきり気づいたんです。
「うちの子、他の子と全然違うかも…」
周りの子は落ち着いてイスに座ったり、自由に遊んだり。
私は泣き続ける息子を抱っこしたまま、立ち食い。誰とも話せず帰ってきた日もありました。
その後はしばらくママ友づくりを諦めていましたが、のちに理解あるママたちと出会い、心が救われたのも大きな経験でした。
五感が敏感すぎる
衣類の素材、音、気温…息子はあらゆる刺激に敏感でした。
衣類のこだわり
- 綿100%以外はNG
- 半袖・半ズボン拒否
- 冬でもコートは嫌、帽子や手袋も拒否
- 水着も着られず、水遊びは見学
素材のちょっとした違いにすぐ反応してしまうため、着せる服を選ぶのも一苦労でした。
音への敏感さ
- 小さな音にも反応
- 掃除機・ドライヤー・救急車・子どもの泣き声が苦手
- 音の正体が分からないと不安で泣く
オルゴール音ですら大号泣。
「寝かしつけに良い」と言われたグッズも、息子には逆効果でした(汗)
他の子どもの泣き声にもすぐに反応して、“つられ泣き”することも頻繁にありました。

ぼくが一番いやだったのは、写真撮影のとき!
知らないお姉さんが急に大きな声で笑ったり、ガラガラ鳴らしたりして、こわかったよ〜。
もう泣くしかなかったんだもん…
頑固で癇癪持ち

息子はとても頑固で自己主張が強いタイプ。
親の言うことを聞くよりも、自分のやり方で進めたい子でした。
- うまくいかないと→すぐ癇癪
- 6歳手前まで毎日のように泣き叫ぶ
- 言葉の遅れもあって、気持ちが伝わらず怒ることも多々
外では静かでも、家では癇癪の嵐…。
コミュニケーションがうまく取れなかったぶん、イライラが爆発していたのかもしれません。
少しずつ言葉が増えてからは、徐々に落ち着いていきました。

あのころはごめんね。もうしない
母子分離不安と新しい環境の苦手さ
息子は、私から離れることに対して強い不安を感じているようでした。
「不安」というより、「怖い」という感覚だったのかもしれません。
登園しぶりも長く、慣らし保育に3ヶ月、登園しぶりは2年。
今でこそ笑顔で通園していますが、当時は無理に連れて行ったことが逆効果だったと反省しています。
HSCの子は特に、新しい環境に不安を感じやすいもの。
ただ「大丈夫」と言うのではなく、不安な気持ちそのものを認め、寄り添ってあげることの大切さを学びました。
6歳になった息子の成長
5歳を過ぎた頃、歯の生え変わりが始まり、息子にも心の成長の波が来ました。
- 癇癪が減った
- 敏感さが少しずつ和らいできた
- 夫と2人だけでお出かけできるようになった
- 私のひとり時間も増えてきた
「手がかかる子には、たっぷり手をかけてあげれば、いつか楽になる日が来る」
――そう信じてやってきて、本当に良かったと、今では思えます。
さいごに
「手がかかる子ほど可愛い」
――昔はあまりピンときませんでした。
余裕がなかったからです。
でも、最近は「かわいい」と思える瞬間が、確実に増えてきました。
“できなかったこと”が“できるようになった”その瞬間。
感動とともに、愛おしさがあふれてきます。
育児の悩みは人それぞれ。
でも、悩んでいるということは、それだけ我が子を深く思っている証なのだと思います。
比べることのできない、かけがえのない我が子。
どんな子でも、ちゃんと可愛い。
それが、子育ての真実なのかもしれません。