手の掛かる赤ちゃんは、「ハイニーズベイビー」かもしれないというお話

HSC(繊細な子)

赤ちゃんが「あまり寝てくれない」「常に泣いている」「ずっと抱っこかおんぶ」などなど、泣くのが赤ちゃんの仕事とは分かっていても、お世話が辛すぎる・・と感じたことはありますか?

もし周りにいる赤ちゃんと比べて、「すごく手が掛かる子どもかも?」と感じたことがあれば、あなたの子どもは「ハイニーズベイビー」かもしれません。ハイニーズベイビーは、とにかく私たちに「して欲しいこと」がたくさんある赤ちゃんです。

私の息子も産まれたときから生粋の(?)ハイニーズベイビーで、育児に追われながらも悩む日々。今回は、ハイニーズベビーがどんな子どもなのかを知っていただくため、子どもの特徴や困りごと、対応の仕方など、私の経験とともにお話していきたいと思います。

とにかくずっと泣く!産まれたての息子

息子は生まれた直後からよく泣く子でした。しかも激しく、途切れることなく泣き続ける!産院でも始終泣いていたし、ほんの小さな音(掃除機の音はもちろん、誰かが歩く音、ビニール袋のカサっていうような些細な音など)でもすぐに気付いてギャン泣きの赤ちゃん時代。

また、離れるとすぐ泣くので、起きている時はひたすら抱っこ。新品のベビーカーは数回乗っただけ、、

赤ちゃんだから泣くのは当たり前だけれど、周りにいる赤ちゃんたちと随分泣くポイントが違うなぁと違和感を感じていた私は、身体を休めなくてはいけない時期にもかかわらず、本を読んだりネットで検索の日々。そしてある日、「ハイニーズベイビー」という言葉に出会いました。

HSC?HSP?ハイニーズベイビー?

ハイニーズベイビー(high need baby)という言葉を知っている人は、あまり多くはないのかもしれません。

私の場合、何か他の子と違うなぁ?と疑問に思って色々調べた先に、「ハイニーズベイビー=要求が高い赤ちゃん」がいるということを知って、まさにこれだ!と思いました。

ハイニーズベイビー(High Needs Baby):生まれつき刺激に敏感で手が掛かる赤ちゃん
HSC (Highly Sensitive Child):生まれつき刺激に敏感で手が掛かる子ども
HSP (Highly Sensitive Person):生まれつきとても感受性が強く繊細な人

ハイニーズベイビーは、気難しくて手がかかる、要求の高い赤ちゃんのことを指す言葉です。

「要求の高い赤ちゃん」は、〇〇して欲しい!ことが盛りだくさん。そして、○○がイヤ!を全身で主張するので、そのたくさんの要求に答え続けなければならない親はどんどん疲弊して、保護者は、「一般的な赤ちゃんより手が掛かるのでは?」と、気付き始めます。
と言っても、この時期はどの赤ちゃんも手が掛かるので、親がこれくらい許容範囲内だと思えば、特にストレスを感じることなく育児できる場合もあります。

ハイニーズベイビーは、少し成長した幼児期の子どもからは「HSC」、大人は「HSP」と呼び方が変わります。

日本では芸能人が公表したことから、HSP(生まれつき、とても感受性が強く敏感な気質もった人)という言葉が一気に広まったようですが、こういう言葉や概念を知らなければ、そういう気質があるということに気づかないで過ぎてしまっていたかもしれませんね。

まだ幼い息子ですが、本人は本当に苦しいんだろうなと思うことばかり。単なるわがままではなく、耐えられないくらいイヤに感じているんです。幼いからその原因も分からず、癇癪で表現しますので、イヤだと思うことを取り除いてあげるまでずっと辛いまま・・。周囲が「それくらい大丈夫よ」と理解してあげようとしないと、更に癇癪がひどくなったりします。

生まれつき、、ということから、元々持っている気質なので性格のように変わることはないものですが、後天的な生育環境で子どもの敏感さや繊細さを改善できるようです。

何個当てはまる?ハイニーズベイビーの特徴

では、ハイニーズベイビーの共通の特徴とは何でしょうか?

先ずは、ご自身の赤ちゃんが、ハイニーズベイビーに当てはまるのか下の項目を見て当てはまるか、考えてみてください。もしハイニーズベイビーなら、ほとんどの項目に当てはまるそうです。

  • 静かにしている時間がすくない。たいてい泣いたり愚図ったりしている(しかも激しく)
    赤ちゃんを置いて離れようとするとすぐ気付き、赤ちゃんを抱っこするまで大声で泣き続ける。自分の要求が満たされないと、より激しく怒ったりする
  • いつも動きたがる。落ち着きがなくじっとしていない(多動性)
    常に抱っこやおんぶをしたり、散歩に連れ出さなければならない。知らない人が抱っこしようとすると、背中を反り返らせて嫌がることもある
  • 母親をいつも必要としている
    母親(もしくは夫)以外の人に預けることができない。いつも赤ちゃんのそばにいなければならない。母親と一緒にいないとき、赤ちゃんは不安と恐怖を感じている
  • 離乳食の好き嫌いが多い
    五感に敏感で、食べ物の触感やにおいなどにも反応しやすい
  • 要求レベルが高い、厳しい
    いつでも大声で要求します。要求と違う対応をしたり、素早く対応しないとひどい癇癪を起したりする
  • 睡眠時間が安定しない。頻繁に起きる
    ほとんどの赤ちゃんは定期的な睡眠スケジュールを持ち、頻繁に昼寝をする赤ちゃんもいますが、ハイニーズベイビーはすぐ目覚めてしまうので睡眠時間が少なくなりがち。自然に寝落ちすることもなく、時間も不定期、とにかく寝ない。
  • 要求が厳しい。要求が満たされない場合、泣き続ける
    食べたり、寝たり、抱っこしたり、遊んだり、すべてが赤ちゃんのペースで行われる。それらを優先しなければ、癇癪を起したり、泣き止まないこともある
  • 気分にムラがあり、行動が予測できない
    同じ対応をしていても、赤ちゃんの気分次第で結果が大きく変わる。1つ気に入らないことがあれば癇癪を起こすときもあれば、同じことをしていても機嫌よくしていたり。昨日はうまくいったのに今日は上手くいかないことが多いというように、行動の予測が難しい
  • 神経質で、五感に超敏感
    人混み、騒がしい場所を好まない。人見知りで知らない人とのコミュニケーションを嫌がり、慣れない場所に行くとギャン泣きしたり、頻繁に抱っこを要求する。安心できる人や場所が大好き
  • 自分でリラックスできない
    愚図っているとき、おしゃぶりやオルゴール、赤ちゃんのおもちゃ、派手でカラフルなもの、楽しい音楽を見せたり聞かせたりすればたいてい落ち着くが、ハイニーズベイビーには逆効果なことも。なだめるための最良の方法は、親がそばにいてあげること

参考サイト:
ASK DrSEARS(12 Signs Your Baby is High Need)
Mom Junction(10 Characteristics Of High Need Babies And Ways To Handle It)

赤ちゃん息子
赤ちゃん息子

ぼくは、ぜーんぶチェックがついたよ

手のかかる子と手のかからない子の違いって

そもそも、手のかかる赤ちゃんと、かからない赤ちゃんの大きな違いって何でしょうか?

大前提として、手がかからない子なんて一人もいないということは理解した上で、、
赤ちゃんのころは、①睡眠(よく眠るか、不規則でないか)②食事(よく飲む、よく食べるか)③機嫌の良さ、が判断基準になるかなと思います。

よく寝てよく食べて、いつもニコニコご機嫌な赤ちゃんとそうでない赤ちゃんであれば、親の負担に大きく差が出てきますよね。

手がかかるか・かからないかは、育てている親の受け取り方によって違うので、一概には言えないですし、上手に対応できれば赤ちゃんを不機嫌にさせないのかもしれません。
ただ、夜中に何度も起きたり、まとめて寝てくれなかったり、、毎日続くことですから、明らかに違いはあるように思います。

手のかかった息子の現在(5歳・年中)

山歩きする子どもたち

育てにくい子って本当にいるんですよ。って私は声を大にして言いたいです。そして、頑張っておられるパパ&ママに、賞賛とエールを送りたいと思います。

私もこの5年間、どうやって過ごしてきたか分からないくらい毎日必死に生きていました。それは人生の中でいちばん悩んで、解決法を模索した時期だったと言えます。

ハイニーズベイビーだった息子は、現在5歳になりましたが、順調に?心優しいHSC(繊細で敏感児)に成長し、あんなに手が掛かった息子も、5歳の誕生日を過ぎたころから、急に、一気に!楽になりました。それはもう突然に。

ひどい感覚過敏が少し改善し、癇癪が減り、夜中に2,3回しか起きない(やっぱり起きるけどw)、保育園の行き渋りが減ったなどなど、1つ良くなると立て続けに全部改善できてくるような感覚でした。

まだまだ小さい息子ですが、本人は本当に苦しいんだろうなと思うことばかり。
単なるわがままではなく、耐えられないくらいイヤに感じているのですが、幼いこともありその原因もどうしたらいいかも分からず、癇癪で表現していた時期もありました。

イヤだと思うことを取り除いてあげるまでずっと辛いまま・・。周囲が「それくらい大丈夫」と、理解してあげようとしないと、更に癇癪がひどくなったりします。成長とともに状況を理解し始めるので、会話ができるようになる頃には少し楽になるでしょう

不安が強い息子の場合、保育園での生活に慣れてきたたことが大きく影響しているのでは?と思いますが、「いつかこんな日が来るんだ」という例になれば嬉しいです。

過保護過ぎ?ハイニーズベイビーへの対応

手のかかる赤ちゃんが変わることはないですが、親の対応次第で親も子も楽になることはできます。

周囲が手を掛ければかけるほど赤ちゃんは機嫌よくいてくれるので、小さいころは過保護でOK!どんどん要求に答えて、安心させてあげましょう。小さい頃なら甘やかせたり、ちょっと大事にし過ぎかな?と疑問に思う必要はないと思います。

周囲からあれこれ言われたりするかもしれませんが、ハイニーズベイビーは恐怖に思うほど、外の世界が怖いのです。小さい頃に安心する環境を与えれておけば、少し成長したころに自然と手が掛からなくなってきます。
自分の育児を信じて大丈夫!子どもをよく観察し、必要なことを必要なだけやってあげてくださいね。

1人の手のかかる子を育てる=10人分の子育てに相当する、と育児番組で聞いて、妙に納得したことを思い出しました。大袈裟ではなく、そのくらいの覚悟を持っていれば、たいていのことは乗り越えられます!

現在、大変な育児をされている方は、たくさんの人に助けてもらってください。ストレスを減らすことが親子や家庭の幸せにつながります。楽になる方法は、それくらいしか思いつかない(苦笑)。

最後に、お気に入り育児書を一冊ご紹介。繊細で敏感な手のかかる子の事例が多いことや、悩み別対処法が書いてあって、私も事あるごとに読み返しています。子ども全般の話なので、赤ちゃんの事例もありますよ。

それでは、最後までお付き合いいただきありがとうございました。
たまには息抜きしながら、これからも一緒にがんばりましょうね!

息子
息子

だいじに育ててくれてありがとう♡

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