初めて子どもに習い事を選ぶときは、子どもがどんな性格であっても慎重になりますが、HSCという人一倍敏感な性質を持つ子どもは、先生や子どもたち、雰囲気などの相性は、本人のやる気と同じくらい大切です。
HSCである息子が小学生になって始めた習い事を例に、HSCにはどんな習い事が向いているのか?を考えてみたいと思います。
また、新しく習い事を始めようと、行ってきた初めての体験レッスンの様子もお話します。
HSCに最適な習い事とは
繊細な子ども(HSC)には、楽しく学べる環境を整えることがとても大切。
結論を先に言ってしまうと、HSCには「少人数制で自己表現がしやすい環境」の習い事が最適と言えます。
HSCは人数が増えれば増えるほど刺激が増え、ストレスを感じることも。
このよう気質を持つ子どもには、先生が子どもの個性を尊重し、安心して活動できる場所が必要です。
よく言われることですが、HSCにはアート系の習い事(絵画や工作、ダンス、音楽系)は合っていると思います。
また、スポーツ系はストレス発散に役立ち、オンラインレッスンは自宅という落ち着いた環境の中でできる習い事としてオススメ。
逆に、勝ち負けや優劣がつきやすい習い事(集団競技など)は、傷つきやすいHSCには負担になることも。
本人が好きで続けられるなら良いですが、刺激や競争のなかでも楽しくやっているかは常に気に掛けた方が良いでしょう。
HSCの感性を育てられるような環境を選ぶことで、習い事も楽しく続けられるはずです。
【へやすぽアシスト|運動苦手&発達が気になる子ども向けのオンライン個別運動教室】教室を探すだけでもハードルが高いHSC
息子は学校内で行われている習い事だけをやっていますが、運動量が足りないため一般の習い事を検討し始めました。
学校内なら場所見知りもないし子どもたちも全員知っているので楽しいようですが、入学当初はHSCらしさを発揮し、担任の先生にたくさん手伝ってもらいました(汗)
入学したばかりで各教室の場所を把握していないので、すごく不安。
そして、まだ慣れないクラスメイトやお兄さんお姉さんに囲まれて固まってしまう・・など。
担任の先生に教室まで連れていってもらっていましたが、先生がいないと怖くなるので、慣れるまでの間はしばらく一緒にいてくださいました。
HSCだな~と思うのは、この「慣れる期間」というのがとっても長い!
1、2回なら一般的によくあることでも、息子の場合、自分の教室に入るまで3ヵ月、放課後の習い事教室に1人で行けるようになるまで2ヵ月ほど掛かりました。
幼少期からこのような息子の行動に、なかなか理解してもらえないことが何度もありましたが、小学校はもっと厳しく見られるので内心ドキドキしながら慣れるまで見守ることに。
完全に慣れて自分の場所だと認識すれば全く問題なく活動できるけれど、なんせその期間が長いので、新しいことを始めるときはいつも戦々恐々です。
親しい友だちが一緒にやるというのもポイント。
友だち大好きなHSCの場合は、仲良しの子と同じ活動をすると多少イヤなことがあっても続きやすいと思います。
1年生息子の習い事
1年生になった息子の習い事歴はゼロ。
保育園時代は外遊びに明け暮れ、家庭の方針として習い事も家庭学習もさせませんでした。
そんな息子ですが、小学校の放課後に校内でやっている習い事は5つ。
韓国の学校は下校が早過ぎるので、時間つぶしのためにも毎日スケジュールに入れています。
選択制の習い事で、対象は学校の生徒のみ。外部講師が学校に来て授業を進めてくださいます。
少人数の安心できる環境で学べるため、先生との相性さえよければぐんぐん伸びていきそう。
先日、全ての公開授業を見学してきましたが、想像よりもしっかりした内容で、「習い事はさせた方がいいんだなぁ」と実感。出来ることが増えることで自信がつき、もっと他のこともやってみたくなるというような変化がありました。
それでは、息子が続けている学校内のレッスンの紹介も兼ねて、HSCに向いていそうな習い事を考えてみます。
人気No.1は料理教室
男の子ですが、家で料理は幼い頃からやっているので好きなようです。
何といっても、「食べれる」という楽しみがあるため、絶対に続けたいレッスンだそうで参加する生徒も多い。
自分で作った料理は苦手な食材を克服するチャンスにもなって(なぜかよく食べる)、食育にもつながります。
また、自分の分は自分で作るので、HSC的には、1人で落ち着いてできるという点でもオススメ。
若くて優しい先生の指導も気に入っているよう。
韓国料理を作ったりする日もあればスイーツのときもあって、私も何が食べれるのか毎週楽しみな料理教室。
お父さん、お母さんに食べてほしくて一所懸命作る姿も、見ていて微笑ましいです。
難しいけど楽しい!ロボット教室
ロボット教室では、モーターなどいくつものパーツを使って自分でロボットを組み立て、ロボットを動かすためのプログラミングも学習できるようです。
この習い事も1人で黙々と作業するのでHSCにもオススメですが、子どもたちが特に楽しみにしているのが、作ったロボットで対戦したりゲームをしたりできること。
作ることが目的ではありますが、みんなで一緒に遊ぶために一所懸命作っているのは息子だけではないはず。
細かいパーツや順序が大事なロボットの組み立ては、不器用な息子にはイライラの原因になるので続けられるか微妙でしたが、徐々に慣れてきているようです。
やっても良いかな・・程度の英語教室
小学3年生から必修科目になっている英語ですが、韓国では”英語幼稚園”が大人気なほど英語は必須。
個人的には、「語学学習はネイティブとのコミュニケーションから学ぶのがベスト」だと思っていますが、子どもが楽しく英語に触れる機会を持つことは大切だし、楽しければ何でもOKなので続けています(笑)
低学年はみんなでゲームなどしながら学習するので楽しいはずですが、先生の指導方法で左右されるようで、息子的にはつまらないらしく、友だちがいるから続けている感じ。
以前、アルファベットを知らない段階で他の英語プログラムに参加したことがありますが、そこでは100%英語の授業だったにも関わらず、すごく気に入っていました。先生の指導方法が合うか合わないかも、習い事を選ぶ際のポイントですね。
先生の声が苦手なパソコン教室
レッスン内容はとても良いパソコン教室ですが、先生の声が大きくて、少し厳しめの指導なので息子は苦手なよう。
本当は辞めたいけれど、こちらも友だちがやっているから続けている習い事。
HSCあるあるですが、怖いと感じたら途端に不安でいっぱいになり、今やっていることに集中できなくなることがあります。
先生との相性はとても大事なので、HSCには穏やかな話し方や褒めて伸ばすタイプの指導者が合うでしょう。
時代の流れもあって最近は優しい先生が多いですが、厳しめ先生の雰囲気は、鋭いHSCは見抜いてしまうかも。
興味のあることや得意なこと最優先
現在、息子がどうしてもやりたい習い事は「野球」で、私が勧めたいのは「水泳」。
HSCには個人競技の方が合っているとは思うものの、好きな気持ち以上に大事なことはありません。
野球は幼少期からずっと好きなので、やってみたいとのこと。
私は経験上、泳ぐことの良さを知っているので、水泳→野球の順でやって欲しいなと思いますが、HSCの場合は特に得意なことや好きなことを伸ばす方が習い事が続きやすいと理解しているので、無理強いはしないつもりです。
HSCの息子の場合、自分のやりたいことのためには頑張れるけれど、それほど興味がないことで「できない」ことが分かると一気に自信を無くすので注意が必要。慎重に進めないと、「2度とやらない」となります。
ところがここにきて、息子が急に興味を示したのが「テコンドー」(韓国の国技)。
個人競技だけど、勝ち負けもあるし、幼い頃から始める人気スポーツのためどの教室も人数が多い!
先生や生徒の声も大きいし、厳しそう。。
HSCの息子にはあまり向いていなさそうな環境ですが、本人のやる気を尊重して実際のレッスンを見に行くことにしました。
初めて「体験授業」に行ってみた
冬休みが春休みと合わせて2ヵ月もあるので、長期休暇中に何かさせようと思っていたところ、タイミングよく、「友だちの通っているテコンドー教室に通いたい」と言い出しました。
これはチャンスと思い、早速体験授業へ行くことに。
はじめての習い事体験は、、テコンドーを体験しに行っているのに、教室の外から見学するだけw
どうしても、初めの一歩が出ないんですよね~。
初めて出会う環境で不安になっている場合、私としては見守る以外何もできません。
説明したところで本人に聞く余裕はないし、自分の居場所があるか?楽しそうか?を全身で探している最中なので、先生にお任せして、私はお地蔵さんのようにただ待つのみ。
先生には事前に、「繊細な子なので慣れるまでに時間が掛かります」と伝えておくと、子どもの扱いが上手な先生は、子どもに会わせて上手に誘導してくださいます。
レッスンの半分を過ぎたころには、少しづつ内容や雰囲気を理解したようで、後半だけなんとか参加することができました。
さいごに
友だちのいるテコンドー教室は、場所と時間が合わず見送り、後日、家の近所にある教室へ見学に行きました。
2度目の体験も、息子はレッスンには加わらず外から見ていただけでしたが、私が館長と話している間、息子はじっと練習の様子を見ていたので、とても興味はあると思います。
ただ、教室の規模が大きくて時間帯によっては大人数で練習をすることになるし、同じ学校の友だちが息子にはいません。安心&信用できる人がそばにいないというのは、HSCには大問題ですね~。
HSCが苦手とする環境が揃ってしまいましたが、今の息子がどのくらいできるのか確認するためにも一旦通うことを決めました。
1ヵ月だけで辞めることになっても、一度チャレンジしてみることも大事だと思います。(費用は掛かるけど・・)
テコンドー教室の館長は色々な子どもを対応しているので、息子を見てすぐにどんな気質を持っているか分かったようです。
最後は、「いつかは大勢のなかで活動しなければいけない日が来るから、練習だと思って私たちを信じて息子さんを送ってください!」と言われ、お任せすることに。
息子は、まだ友だちのいる教室にこだわっていますが、私の顔色も見つつ、「いっかい頑張ってみる」とのこと。
通い続けられるかは未知数ですが、どちらにしても、子どもにとって良い経験に繋がればと思います。